米づくりを始めて以来、40年間ずっと心に刻み続けてきたことがあります。
それはお米の生命力を信じ、お米が自ら育つのを待つお米にやさしい米づくり。
日本の農業は化学農薬・肥料によって劇的に生産性を伸ばしてきました。
一方で、田んぼのなかに棲んでいたたくさんの生き物が死んでしまいました。
そのツケは水や食べ物の汚染という形で、今、私たちを脅かしつつあります。
確かに、農薬を使わなければ病気や虫害によって生産性が下がってしまい、
それによってお米の値段が高くなり、皆さんにご迷惑をかけることになります。
しかし、だからといって生産性を追い求めて環境に負荷をかける農法を続ければ、
結果としてもっと大きなご迷惑をかけてしまうことになります。
お米にやさしい米づくりは人にやさしい米づくりです。
そのことをわかってくれる人に食べていただけるなら、こんな幸せはありません。
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